「こんにちわー」
可愛らしい声が後ろから聞こえてきた。
振り返ると、若い女の子が立っていた。
2人目の住民に遭遇した。
年は19才。 若いな。
その子は先週から住んでいるらしい。
どんな人が住んでるのか聞くと、
「夜の仕事してる人が多そうですねー」
なぜそう思うのか聞くと、派手な人が多いかららしい。
夜の仕事と聞いて、僕はホストやキャバ嬢を思い浮かべた。
いろんな人が住んでる方が楽しくなりそうだなと今後のルームシェアに期待を膨らませた。
その子になんの仕事をしているのか聞くと、
「夜の仕事してます。」
お前もかいっ!!
具体的な仕事内容までは聞かなかったが、夜の仕事ということでキャバ嬢ということにしておこう。
その日の夜キッチンで料理をしていた時、彼は現れた。
冷凍のピザをオーブンで焼いていた。
僕がその焼きあがったピザを美味しそうだなーと眺めていると、
「食べますか?」
とピザを分けてくれた。
食べ物を分けてもらう。
これぞ、ルームシェアの醍醐味だ。
そんな彼は「パチプロ」である。
数ヶ月前に、九州から上京してきた。
パチンコが趣味で数ヶ月前に100万ほど勝ったらしく、その勢いで仕事を辞めた。
それを知った親は怒鳴り散らし、家から出てけと言われたという。
そこで、せっかくなので東京へ出てみるか、と決断し上京。
なかなか刺激的な人生だなと思った。
歳は20代後半である。
今は、まだ100万勝った時の貯金があるらしく、仕事もしておらず自由奔放な生活を送っているそうだ。
なかなか個性的なメンバーが揃っている。
次はどんな住民が現れるのか。